△△さんの場合

△△さん、宿題提出ありがとうございました。それでは早速気づいたことをお伝えします。

 

まずは、娘が可愛い!このぶっきらぼうな感じ、娘っぽくて良いです!子どもって、親に対してはそんなに笑顔を見せないので、特に父と娘の感じは、これくらいがリアルで良いと思います。いや〜可愛い!

 

その上で、娘の読みに少し変化を加えてみましょう。お父さんに対してはそんな感じですが、お母さんやお姉さんに対しては違うはずです。後半でお母さん、お姉さんとの話が出てくる時は、この子なりの笑顔や、楽しいという表現ができると良いですね。その前のセリフから一拍おいてから、地の文を読み始めてください。

 

最初の方、車に乗ってから「お父さんも大変だね」と言うところ、言う前にもう少しお父さんを意識する間を作りましょう。イメージでは、じーっとお父さんを見た後に言葉が出る感じ。車に乗り込んで、はぁ…とため息をついて、息を吸いながらおもむろにお父さんをじーっと見てから言葉が出るとリアルです。

 

娘の目線、チラチラお父さんを見る感じ、良いですね。お父さんはハンドルを握っているので、もう少し上目の正面を見られると変化がつきます。

 

「不幸」というのがこの作品のキーワードです。娘は母が言うのを聞いてこの言葉を覚えました。だから「不幸な人生だと思ってるでしょう」はツルッと行かず、聞いて覚えたばかりの「不幸な人生」という言葉を大事に言う感じにすると雰囲気が出ます。その後の「お父さんは不幸だって思ってるかもしれない〜」という部分の「不幸」も同じです。少し意識して読みましょう。

 

父親の表現は難しいですね。あまり大きく表現しない人を演じるのは、とても難しいのです。「何だ、いきなり。どうしてそう思うんだ」は、もう少し笑いを含んだ声でも良いですね。急に大人びたことを言い出した娘に「お前、不幸な人生なんて本当にわかってるのか?」と思いながら苦笑するお父さん…イメージ湧くでしょうか?

 

とにかく娘がいい感じになってきたので、その方向で、その娘なりのいろいろな表現方法を考えてみてください。またお父さんの表現にもチャレンジしましょう。面白くなってきているので、次回のレッスンではその続きへ進みます。まずはここまでを復習しておいてください。お疲れさまでした。